箱根の弊害
今年の箱根駅伝は、好勝負の影で史上最悪の3校途中棄権という結果になりました。既に勝利至上主義の弊害、相当選手を追い込まないと勝てないせいだとかいろいろ書かれてますね。
駅伝は団体競技でありながら、戦う時は個人で、しかもその個人がリタイアしてしまうとチーム全体がリタイアする、という酷な競技です。体操や柔道の団体戦なら、一人リタイアしてもチームとしてはカバーできますし、多くの球技では選手交替可能なのと比べて、個人の責任が極めて重大になってます。脱水症状を起こしても、意識が朦朧となってもチームの皆のために無理をしようとする姿は視聴者の感動は呼ぶかもしれませんが、好ましいとは思えませんが。
実は駅伝、特に箱根は日本の陸上長距離の強化にほんとうに役に立っているのか微妙な点が現れてきています。
例えば学生は箱根、実業団はニューイヤーの準備時期が福岡国際マラソンと重なるため、マラソンに取り組む余裕がなくなる (男子マラソンの世界における地位の低下は現実のものとなっている) 、大学によっては長距離以外の種目の軽視 (それを少しでも防ぐために箱根の予選会ではインカレのポイントを加味したりしているようですが) 、また大学以外でもトラックの中長距離は人材が育ちにくくなっていますし。
箱根の場合はさらに「箱根燃え尽き症候群」や、(箱根に出場しない)関西の大学は長距離の優秀な選手を集められなくなるという弊害が出ているそうです。まぁ、でも最大の問題は、20Km余りの長距離をフラフラになりながら完走し、襷を繋いでいく姿を、ことさら美化し、煽るようなテレビの姿勢でしょうな。
ところで、私の母校は今年は予選会落ち。学連選抜には何人か入ってたようですけど。箱根の「罪」の部分を言ってみても、母校については予選会ごときで負けるなと思ってしまうのですが(^_^;
[参考]
駅伝がマラソンをダメにした 生島淳 光文社新書 (ISBN4-334-03335-0)
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